プリント学習におけるもう一つの大きな特徴が鉛筆を使って実際に書くことによる効果です。「見て覚える」と「書いて覚える」ことの違いは何でしょうか。「見て覚える」場合、主に目(視覚)を使うことで脳を刺激しています。
一方で、「書いて覚える」場合には、視覚に加えて、手(触覚)を使っていますよね?この時、脳はより多くの刺激を受けることになります。脳は多くの情報を同時に受け取ることによって、より忘れにくくなるのです。
少し難しい話になりますが、視覚や触覚から情報を受け取ると、脳の中の感覚情報を処理する部分である感覚野が反応します。視覚と触覚の双方から刺激を受けると、脳内の刺激を受ける部分が、視覚だけの場合と比較して、広くなります。分泌される脳内物質の量も多くなるため、記憶が定着しやすくなると考えられています。
この現象を応用すると、実はプリントを使った学習でもっと効果を上げることもできるんです。なんだかわかりますか?それは、声を出しながら学習することです。「声を出して覚える」ことで視覚、触覚に加えて聴覚で脳を刺激することができます。単純に二倍、三倍と効果があるわけではないでしょうが、子供とコミュニケーションを取りながら、学習するとより定着が早くなるかもしれません。